江上 美幸 准教授主催 ファッションビジネスコース「韓国・ソウル研修旅行」を実施しました
東京渋谷キャンパス・芸創プロデュース学科ファッションビジネスコースでは、江上 美幸 准教授の主催で、2年生を対象とした4日間の「韓国・ソウル研修旅行」を実施しました。学生たちは、東大門、聖水、梨泰院、弘大、ザ・現代ソウル、IR施設など、多様な商業エリアや最先端施設を訪問し、韓国のリテール環境を実地で体感しました。サステナブルファッションのワークショップにも参加し、環境配慮型のものづくりや循環型ビジネスの実践に触れました。教室で学ぶサステナビリティの概念を現場で体験できたことは、大きな学びとなりました。さらに、体験型空間を重視する商業施設や、ブランドの世界観を前面に打ち出す店舗展開など、日本とは異なるリテールマーケティングの特徴を見る機会にもなりました。今回の研修は、ファッションを「商品」だけでなく、「空間」「体験」「都市戦略」として捉える視点を養う実践的な学びの場となりました。

江上 美幸 准教授 コメント
今回の研修に参加した学生の多くは海外渡航が初めてであり、私自身の研究対象でもある韓国・ソウルのリテール環境を実際に訪れ、現地で体感しながら学ぶ体験型学習の機会となりました。帰国後には全員が充実したレポートを提出し、それぞれが現地で得た気づきや学びを自分の言葉でまとめていました。
今回の経験が、学生たちにとって海外に目を向ける第一歩となり、今後の学びを深めるとともに、将来のキャリア形成やビジネスの可能性を考える契機となることを期待しています。
研修1日目 東大門、東大門デザインプラザ(DDP)、ファッション卸売ビル視察




眠らないファッションタウンとして知られる東大門エリア。その中心に位置する歴史的建造物・興仁之門(通称:東大門)の前で記念撮影を行いました。韓国では近年、アートやデザインを都市戦略・産業政策の重要分野として位置づけています。東大門デザインプラザ(DDP)は、その象徴的なランドマークです。短サイクルで最新トレンドを生み出す生産体制で知られ、また伝統と最先端のファッションが共存するこのエリアで、世界各国のアパレル小売店バイヤーが訪れるファッションビルも視察。韓国ファッション市場のスピード感や流通の活気を感じる機会となりました。夕食は、地元で評判の著名店にてプルコギとサムギョプサル等、本場の食を堪能しながら、1日目の学びを振り返りました。
研修2日目 「サステナブルなデザイン手法」や「都市再生、商業集積の変遷」にふれるワークショップ・現地視察




【ワークショップ】国際的に高く評価されるデザイナー、イム・ソンオク氏が手掛けるファッションブランドPARTs PARTsの工房を訪問しました。「廃棄ゼロ」を掲げるブランドの革新的な哲学に触れながら、環境に優しいエコバッグ作りを体験。最新のサステナブルなデザイン手法を肌で感じる、非常に貴重なワークショップとなりました。
【都市再生と商業集積の変化を体験】近年、聖水は工業地域からクリエイティブエリアへと変貌を遂げ、現在ソウルでもっとも注目を集めるエリアの一つとなっています。古い工場や倉庫をリノベーションし、おしゃれなカフェやデザインブランドの店舗へと再生する動きが進んでいます。こうした再開発の流れの中で、いわゆるジェントリフィケーションが進行し、新たなブランドやショップが集積。若者文化の発信地として再評価されています。街を歩きながら、都市再生と商業集積の変化を体感しました。
【ニッチフレグランスの学び】コロナ禍以降、韓国ではニッチフレグランスブランドが数多く誕生しています。ニッチフレグランスとは、大量生産の香水とは異なり、独自の世界観や香りにこだわった小規模ブランドを指します。聖水はその集積地の一つとなり、個性豊かな香りのブランドが並ぶエリアとして注目を集めています。同業態のブランドが集まる街の様子を見学し、韓国における起業の活発さと市場の勢いを感じる機会となりました。
【日韓のファッション店舗の違い】聖水には、まるでアートギャラリーのような空間演出を行うファッション系店舗が集積しています。店舗そのものがブランドの世界観を発信するメディアとして機能している点が印象的でした。現地を訪れることで、日本のリテールマーケティングとの違いを体感する機会となりました。
【梨泰院】ドラマ『梨泰院クラス』の舞台として広く知られる梨泰院を訪れました。梨泰院は、かつて米軍基地に隣接する国際色豊かなエリアとして発展し、多文化が交差する街として知られています。近年はドラマの影響もあり、いわゆるコンテンツツーリズムの目的地として国内外から多くの人が訪れる場所となっています。街を散策した後は、梨泰院で焼き肉を堪能しました。
研修3日間 最新の体験型商業施設や若者文化を体感




【ザ・現代ソウル(百貨店)】百貨店の常識を覆した未来型ランドマーク「ザ・現代ソウル」を訪れました。2021年に開業した本施設は、自然光が差し込む開放的な空間設計と、館内に広がる屋内庭園「サウンズフォレスト」を特徴とする新しいタイプの商業施設です。従来の売場中心型とは異なり、体験型要素や休息空間を重視した構成が印象的で、日本の百貨店リテール戦略とは異なるアプローチを感じることができました。学生たちは、空間そのものがブランド価値を高める仕組みを現地で体感しました。
【弘大】若者文化の発信地として知られる弘大を訪れました。周辺には美術・デザイン分野で知られる弘益大学があり、学生文化を背景にストリートカルチャーやインディーズ音楽が育まれてきたエリアです。渋谷のように若者でにぎわう街としても知られています。個性的なショップやカフェが立ち並ぶ通りを散策し、韓国の若者文化の雰囲気を体感しました。夜はチーズタッカルビをいただき、充実した3日目を終えました。
研修4日目 最新IR施設「INSPIRE」で大規模リゾート開発のスケールを体感


【INSPIREエンターテイメントリゾート】4日目、帰国便に搭乗する前に、2024年に開業した統合型リゾート(IR)施設「INSPIREエンターテイメントリゾート」を訪れました。仁川国際空港近郊に位置する本施設は、ホテルや商業施設、カジノなどを備えた大規模複合リゾートです。館内には壁面いっぱいに広がる巨大LEDデジタルサイネージによる没入型アート空間が展開され、豪華で圧倒的なスケール感が印象的でした。近年、アジアでは観光振興策としてIR建設が進み、日本でも大阪で開業計画が進行しています。今回の視察は、こうしたIR開発の動向を現地で確認する機会となりました。