キルギス出身留学生のカディルベコフ・テミルランさん、「東京2025デフリンピック」で通訳ボランティアに
キルギス出身の留学生、カディルベコフ・テミルランさんが、「東京2025デフリンピック」柔道競技におけるキルギス代表選手の通訳ボランティアを務めました。テミルランさんは、母国で柔道に親しみ、日本に留学後も競技を続けています。今回、在日キルギス大使館を通じてキルギス柔道連盟から依頼を受け選手に帯同しました。通訳を担当した、バイサルベク・オロザリ=ウール選手は、60㎏級で見事銅メダリストを獲得しました。

カディルベコフ テミルランさん(左)と銅メダルを獲得したバイサルベク・オロザリ=ウール選手(右)

柔道キルギス代表チーム関係者
カディルベコフ テミルラン さんコメント
—— 柔道の経験を活かし、キルギスを世界に広く知ってもらう活動をしたい
「東京2025デフリンピック」において、母国キルギス代表の通訳を務め、少しでも国に貢献できたことを誇りに思っています。今回の活動は、私にとって将来につながる大きな経験となりました。柔道と出会ったのは13〜14歳のころです。小さいころからスポーツに関わりたいという気持ちが強く、父とさまざまな場所を探していた際に偶然柔道場を見つけたことがきっかけでした。その日から柔道は私の人生の大切な一部になりました。
柔道では、どのような状況でも相手に敬意を払うことを大切にします。勝っても負けても礼をして畳を後にします。こうした精神は、キルギスで大切にされている価値観とも共通しています。キルギスに根付く「互いを尊重し、公平に向き合う」という考え方は、柔道の理念とも通じるものがあると感じています。また、柔道で培った経験は、健康を強く保つだけでなく、精神的な安定や、社会で直面する困難やストレスに耐える力を身につける助けとなりました。柔道を通してスポーツ面でも大きな成果を得ることができ、人生において目標を持ち、それに向かって努力し続ける姿勢を学ぶことができました。
私の目標は、キルギスを世界にもっと広く知ってもらい、人々に貢献できる存在になることです。その挑戦を日本から始めると決めました。現在、日本ではキルギスについての情報はまだ多くありませんが、これから少しずつ、私自身の行動を通してその認知を広げていきたいと考えています。