神奈川県知事・黒岩祐治氏 特別講演会「Vibrant INOCHI(バイブラント いのち)」を開催
2025年10月30日、神奈川県知事・黒岩祐治氏をお迎えし、特別講演会「Vibrant INOCHI(バイブラント いのち)」を開催しました。本講演は、黒岩知事が⾧年にわたりベトナムとの友好・国際交流に尽力されてきたことを背景に、本学東京渋谷キャンパスに在籍するベトナム留学生264 名と日本人学生への特別講演として実現しました。
講演には本学のベトナム人留学生を中心に、約300名が参加しました。前半では、黒岩知事がこれまで推進されてきたベトナムとの国際交流や、超高齢社会を見据えた“未病改善”の政策、さらに地域と世界をつなぐ新しい医療・産業のあり方についてご講演いただきました。後半では、本学ベトナム人留学生・経営学科4年のミーさんとヴィーさんが登壇してトークセッションも実施。日本でかなえたい将来の夢等について語りました。フリーアナウンサーの平田理絵様を司会・ファシリテーターにお迎えし、終始温かい雰囲気の中で開催されました。






神奈川県知事・黒岩祐治氏 ご講演要旨
黒岩知事は、文化・産業・教育を通じたベトナムとの友好活動を振り返り、「交流は外交の一部。地域が世界とつながることが日本の未来を切り拓く」と強調されました。また、「未病」のテーマでは、身近な方の闘病体験をもとに「病気になる前の状態=未病」に着目した政策の背景を説明。「健康と病気は線で分かれるものではなく、連続している。未病を改善する取り組みこそが、超高齢社会を支える鍵」とお話されました。
後半では障がい者福祉の現場での経験や、相模原の事件をきっかけとした施設改革の取り組みにも触れ、「大切なのは技術だけでなく、人と人とのつながり。地域のコミュニティ、共生社会の再構築が健康長寿社会の基盤」「現場こそ真実がある。行政は現場から学ぶべき」と結びました。
都築 明寿香 学長 コメント
本学は、世界34か国・120の大学と教育提携を結び、東京渋谷キャンパスでは開設以来15年にわたり、世界各国の留学生を含む約6,000人の学生に学びの場を提供してまいりました。学生たちは、自国と日本の架け橋になりたいという高い志をもつ希望あふれる若者です。黒岩知事は長年にわたりベトナムとの友好に尽力され、昨年、日本の自治体の長として初めてベトナム政府より「友好勲章」を授与されました。知事のご経験を学生たちに直接お話いただけますことを、大変嬉しく思います。
トークセッション登壇 ベトナム人留学生コメント
ミーさん
トークセッションの中で、私が「ベトナムではもっと地域の人の顔が見えていた。日本にに来て一番最初に驚いたのが近所の人との距離だった」と話した際、黒岩知事から「日本も昔は隣近所がつながっていて、一緒にごはんを食べたり、醤油を貸し借りしたりしていた。その地域の交流を守ることが大事」とお話しいただき、とても心が温かくなりました。人と人とのつながりを大切にしながら生きていくことの意味を改めて感じることができました。
ヴィーさん
日本とベトナムの友好関係を深める長年のご尽力に感銘を受けました。大学時代を通じて、私は、身体や健康に困難を抱える海外の子どもたちを支えるボランティア活動に取り組みました。黒岩知事のお話を伺い、知事が取り組まれてきたように、私もこれから社会に出て活動の輪をさらに広げ、日本の発展に貢献していきたいと改めて感じました。